シンガポール、マクドナルドの店内に携帯電話用ロッカーを設置して家族の時間を過ごせるようにする試み 19
そこまでするのか 部門より
マクドナルドシンガポールは9月下旬より、店内で携帯電話を離し家族の時間を過ごそうというキャンペーン「Phone Off、Fun On!」を実施している(マクドナルドシンガポールのFacebook投稿[1]、[2]、[3])。
プロモーション動画では透明アクリル製の専用ロッカーに子供が親から受け取ったスマートフォンをしまう様子が描かれている。このロッカーが実際に設置されている店舗はなかったようで、イーストコーストパーク内のマリンコーブ店に16日、初めてロッカーが設置されたそうだ。また、マリンコーブ店ではテーブルサービスも試験的に実施されており、客はセルフ注文キオスクで注文することでテーブルサービスを選ぶことができるという(The Straits Times、Channel NewsAsia、Consumerist、FOODBEAST)。
マクドナルドシンガポールでは9月、302人の親を対象に食事中のモバイルデバイス使用に関する調査を行っており、その結果を踏まえてキャンペーンの実施を決めたそうだ。調査では家族と過ごす時間のモバイルデバイス使用について、60%が家族同士のやりとりを減らすと答え、58%は家族のほかの誰かが使用していたらうれしくないと答えたという。75%が家族の時間にモバイルデバイスを使用しないよう自制したいと考えている一方、食事中にモバイルデバイスを使う習慣がある親は69%、子供は72%。家族で過ごしている時間にモバイルデバイスを使用する親は98%、子供は91%にのぼったとのこと。
シンガポールでこのような試みが行われるのは初めてではないそうだ。2014年には南洋理工大学の学生が企画し、13店舗が参加した「Put It On Friend Mode」が実施されており、シーフードレストランのマンハッタンフィッシュマーケットも「Unbox」というプログラムを実施していたという。これらはいずれも値引きなどの特典が用意されていたが、今回のキャンペーンに特典はないようだ。マクドナルドシンガポールでは利用者の反応を見て、他の店舗に拡大するかどうか決めるとのことだ。