スマートホームカメラ「ATOM Cam」専用アプリで位置情報の無断送信が判明、批判受け修正へ 55
無断 部門より
スマートホームカメラ「ATOM Cam」を開発・販売するATOM Tech(アトムテック)は6月12日、同社の提供する「ATOM – スマートライフ」アプリ(Android版、iOS版)において、事前の説明と異なる目的で位置情報を利用していたことを謝罪し、位置情報の利用を停止した修正版のアプリを公開した(ATOM Techのニュースリリース)。
発端は5月29日、Googleのソフトウェアエンジニアである河本健氏がAndroid上でのパケットキャプチャにより、同アプリが起動時に端末の緯度・経度をアトムテックのサーバーに送信していることを発見したことに始まる。
同アプリでは事前に「スマートフォンのWi-Fi情報を取得するため」として初期設定時に位置情報の取得の許可を求めていたが、そのために位置情報を送信する必要性を同社に問い質したところ、実は「ユーザーのタイムゾーンを判定するため」という回答があったという。
しかしながら、タイムゾーンを判定する目的であればタイムゾーン取得用の関数を利用したスマートな方法が存在することや、事前の説明を逸脱した位置情報の利用について、同社からの返信が途絶えたため、河本氏が6月11日にこれまでの経緯をツイートしたところ、1,000リツイートを超える炎上状態となっていた。
同社の説明によれば、問題の原因は社内体制の不備にあり、タイムゾーン判別後の位置情報はサーバーに保存しない仕様であったという。また、問題提起を行った河本氏に対しては、こうした報告を無視せずにすぐ対応できるよう連絡ラインを見直すとの回答があったようだ。