パスワードを忘れた? アカウント作成
15250747 submission
Java

米連邦最高裁、GoogleによるJava SE APIの使用はフェアユースと判断

タレコミ by headless
headless 曰く、

米連邦最高裁判所は5日、GoogleがJava SE APIライブラリから宣言部分のコードをコピーした行為はフェアユースに当たるとの判断を示した(裁判所文書: PDFThe Vergeの記事9to5Googleの記事)。

この裁判は2010年にOracleがJavaの特許および著作権を侵害されたとしてGoogleを訴えていたものだ。特許については侵害なしとの判決が早々に確定しているが、著作権に関しては一審二審で判断が分かれた。Java APIの宣言部分が著作権保護されるという2014年の連邦控訴裁判所判決を受けたGoogleの上告は却下されたが、2018年には連邦控訴裁判所がフェアユースに当たらないとの判断を示し、全法廷での再審理請求が却下されたことを受けてGoogleが再び上告こちらは受理されて今回の判断に至った。

今回GoogleはJava APIの宣言部分が著作権保護されないこと、著作権保護されるとしてもフェアユースに当たること、の2点に関して確認を求めていた。連邦最高裁では著作権保護の有無については明確な判断を示さなかったが、著作権保護されると仮定してもフェアユースに当たるとの判断を示している。

まず、機能を主とするコンピュータープログラムに従来の著作権の概念を適用するのは難しいが、宣言部分は事前に用意されたプログラムによる処理をプログラマーが容易に呼び出せるようにする「ユーザーインターフェイス」であり、コードの各行は著作権保護の対象とならないアイディアに相当する。そのため、これらをまとめた著作物に対する著作権保護は弱く、フェアユースが支持されるという。

また、GoogleによるJava APIの利用は必要最低限のものだけを取って新たな価値を生み出す変容的利用であること、コピーされた約11,500行のコードはJava API全体の0.4%に過ぎないこと、GoogleのスマートフォンプラットフォームはJava SEの市場を奪うものではなく、他の市場向けに再実装されたことによる利益を著作権者も得ていること、といったフェアユースの要件を満たすと判断した。

これらの理由により、GoogleによるJava APIの使用がフェアユースに当らないとした二審判決を破棄し、下級審に差し戻した。

この議論は、 ログインユーザだけとして作成されたが、今となっては 新たにコメントを付けることはできません。
typodupeerror

犯人はmoriwaka -- Anonymous Coward

読み込み中...