中国政府、公式アプリに人民監視のための機能を仕込んでいる

あるAnonymous Coward 曰く、

BBCの報道によれば、中国共産党は公式アプリを介して1億人以上の市民を監視できる能力を獲得したそうだ。この公式アプリは、中国共産党の党紀やイデオロギーを学習するためのもので「学習強国」という名称が付けられている。

このアプリには、当局側が機密に管理権限を明け渡し、電話の持ち主のすべての情報を操作できる機能があるとされる。この調査は、米国当局支援の調査組織「開かれた技術の基金（Open Technology Fund）」が10月14日に発表したもの。ドイツのサイバーセキュリティ会社「Cure 53」が調査に協力しているという。

学習強国は今年の2月にリリースされた。政府が市民にダウンロードを要求したことにより、中国で最もダウンロードされている無料アプリとなっている。このアプリは公式のニュースと画像をプッシュ配信し、利用者は記事を読んでコメントを付けることができる。習近平に関するクイズに回答するとポイントがもらえるという。中国籍のジャーナリストは今月から、アプリを介して配信される「習近平の生涯」に関するテストに合格しなければ、プレスカードを取得できなくなるようだ。

Cure 53はAndroidバージョンの「学習強国」のコードを分析した。その結果、中国当局はこのアプリを通じて、インストールしたアプリのリストを作成するほか、データとメッセージの暗号化を弱める機能も含まれている。中国政府はCure 53の解析について否定している（BBC、大紀元、Slashdot）。