中国のゲノム編集双子、頭が良くて脳卒中からの回復も早い可能性

あるAnonymous Coward 曰く、

中国で昨年11月、賀建奎副教授（当時）が、ゲノム編集技術でエイズウイルス（HIV）に感染しないよう受精卵を操作して双子を誕生させたと発表した。このゲノム編集は親のHIVを感染させないことにあったが、副次的な効果として超賢い人間を作成した可能性もあるという。双子のDNAからは、液細胞の表面にあるタンパク質であるCCR5という遺伝子が切り取られた。HIVウイルスはCCR5とくっつくことで血液細胞の中に入り込めるためだ。

しかし、カリフォルニア大学の神経生物学者によると、マウスのDNAからCCR5遺伝子を切り取るとそのマウスが賢くなることを発見したという。この研究結果から双子の認知機能にも影響する可能性があると指摘している。このほか、米カリフォルニア大ロサンゼルス校などの研究チームも、マウスでCCR5の働きを邪魔すると、脳損傷したあとの神経回路の回復が早まると報告している。

疫学調査でも、CCR5が生まれつき欠けている人たちでは軽度~中等度の脳卒中からの回復が早めだと指摘されている。この問題に対し、中国国家衛生委員会は28日までに、遺伝子を効率良く改変するゲノム編集など新しい医学技術の臨床研究に認可制を導入する条例案を公表している（ニコニコニュース、朝日新聞、時事通信）。