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元記事のギガジンでは「アプリに対してユーザーが課金した総額はすさまじく」とユーザーが代金を支払ったことを『課金した』と表現しています。
ギガジンに限らず、いつのまにか至る所でこの用法を見かけるようになりましたが、本来、『課金する』のは”売る側”ですよね?これも毎度のように「時代と共に言葉の意味使われ方も云々」という説明で、なし崩しに正当化されてしまうのでしょうか?
最近のスラドのどこかのストーリーで読んで納得してしまったんだけど。「感染する」って言葉があるじゃないですか。ウイルスが人に感染する。(たぶん、これが正しい用法)人がウイルスに感染する。(でも、これも普通に通じるよね?)例えば、インフルエンザに感染するなんて普通に使う。「課金する」も同様の方向に変化してるんじゃないですかね。日本語って能動態と受動態をあまり厳密には区別しないような気がする。
どちらが本来の用法であるかはさておき、両者の起源は異なると思います。「病原菌が体内に侵入する」という移動表現と捉えた場合には、移動の目的地を「に」で表わすのが一般的であることから類推で生じたのが「病原菌が人に感染する」だろうと思います。一方「人が病原菌に感染する」は「病気に罹る」の「に」のような気がします。さらに「罹る」の起源を辿れば「罠にかかる」「網にかかる」など「捕えられる」という意識から来たものかもしれません。つまりどちらにせよ態の問題ではなく、感染というあまり口語的でない表現が、類似する概念の表現に引っ張られた例だと思います。
日本語が態を厳密に区別しないわけではないと思いますが、課金や募金などは新しい表現であること、「お金を払う」という対になる側の表現が定着していない(あるいは嫌われている)こと、「お金を払う」という行動が受動的な態度ではなくかなり積極的な活動であって受動態による表現がそぐわないこと、むしろ課金や募金がお金が払われるのを待つ受動的な行動であるなどなどの要因が積もる中で言葉を適当に使っていたらこうなった、という感じです。特に課金はゲームプレイヤー側の異様な雰囲気を新しいキャッチーな言葉で表現したいという欲求に答えて発生した感じがします。
ところで英語には swindle him out of his money と swindle his money out of him みたいなややこしいのがありますね。これも態の問題ではないですが、英語にもこういう不思議なやつがあります。
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「課金する」の用法 (スコア:0)
元記事のギガジンでは「アプリに対してユーザーが課金した総額はすさまじく」と
ユーザーが代金を支払ったことを『課金した』と表現しています。
ギガジンに限らず、いつのまにか至る所でこの用法を見かけるようになりましたが、
本来、『課金する』のは”売る側”ですよね?
これも毎度のように「時代と共に言葉の意味使われ方も云々」という説明で、なし崩しに正当化されてしまうのでしょうか?
Re: (スコア:0)
最近のスラドのどこかのストーリーで読んで納得してしまったんだけど。
「感染する」って言葉があるじゃないですか。
ウイルスが人に感染する。(たぶん、これが正しい用法)
人がウイルスに感染する。(でも、これも普通に通じるよね?)
例えば、インフルエンザに感染するなんて普通に使う。
「課金する」も同様の方向に変化してるんじゃないですかね。
日本語って能動態と受動態をあまり厳密には区別しないような気がする。
Re:「課金する」の用法 (スコア:0)
どちらが本来の用法であるかはさておき、両者の起源は異なると思います。
「病原菌が体内に侵入する」という移動表現と捉えた場合には、移動の目的地を「に」で表わすのが一般的であることから類推で生じたのが「病原菌が人に感染する」だろうと思います。
一方「人が病原菌に感染する」は「病気に罹る」の「に」のような気がします。さらに「罹る」の起源を辿れば「罠にかかる」「網にかかる」など「捕えられる」という意識から来たものかもしれません。
つまりどちらにせよ態の問題ではなく、感染というあまり口語的でない表現が、類似する概念の表現に引っ張られた例だと思います。
日本語が態を厳密に区別しないわけではないと思いますが、課金や募金などは新しい表現であること、「お金を払う」という対になる側の表現が定着していない(あるいは嫌われている)こと、「お金を払う」という行動が受動的な態度ではなくかなり積極的な活動であって受動態による表現がそぐわないこと、むしろ課金や募金がお金が払われるのを待つ受動的な行動であるなどなどの要因が積もる中で言葉を適当に使っていたらこうなった、という感じです。
特に課金はゲームプレイヤー側の異様な雰囲気を新しいキャッチーな言葉で表現したいという欲求に答えて発生した感じがします。
ところで英語には swindle him out of his money と swindle his money out of him みたいなややこしいのがありますね。
これも態の問題ではないですが、英語にもこういう不思議なやつがあります。