ソウゲンワシにトラッキングデバイスを取り付けて季節的な移動(渡り)の調査を行うロシアの研究グループが、高額なローミング料金を賄うための資金調達キャンペーンを開始した(
研究者によるVK投稿、
BBC Newsの記事、
The Vergeの記事、
Phys.orgの記事)。
このトラッキングデバイスは位置情報を1日4回、SMSで送信するよう設定されているそうだ。夏の間ソウゲンワシはカザフスタンの電波が届かない地域で過ごしており、その間未送信のSMSが蓄積されていたという。その後若いワシはカザフスタンまたはロシアで電波の届く範囲に入ったため、蓄積されたメッセージは1通あたり2~15ルーブル(約3~26円)で送信された。しかし
南に移動した一部のワシが初めて電波の届く範囲に入ったのはイランだったようだ。イランからロシアのSIMカードでSMSを送信すると一通あたり49ルーブル(約83円)かかる。夏の間蓄積された未送信SMSがイランから送信されたため、秋の渡りのシーズンに入ってすぐ予算が枯渇する事態になったとのこと。
資金調達にはクラウドファンディングプラットフォームを使用せず、SIMカードを発行した携帯電話会社
Megafonの料金支払いページでワシの電話番号を指定して入金(チャージ)する、という形での支援を求めている。電話番号は代表となるワシのものが公開されており、この電話番号にチャージされた支援金は13羽のソウゲンワシのSIMカードに分配チャージされるとのこと。なんだか怪しげな話でもあるが、VKに呼びかけを投稿した研究者は実際に必要な電話番号への入金であり、銀行口座に入金されるわけではないと主張し、ワシの電話番号に直接チャージできるまたとない機会が得られると述べている。